ニュース要約

米国、政府閉鎖が差し迫る

mesigaumai

ニュース要約記事になります。今回のお題は「米国の政府閉鎖」についてです。記事の最後に「今日の投資格言」もありますので、皆様の投資握力強化に役立ててもらえれば嬉しいです。

今回の要約記事

記事タイトル:【米国市況】政府閉鎖差し迫りドル下落、148円割れ-統計の遅れ警戒
※出典:https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2025-09-30/T3ESGNGP494H00?srnd=cojp-v2-markets

① ニュースの要点

米国議会の予算承認が遅れ、政府機関閉鎖のリスクが高まる中、ドルは売られて円は一時147円65銭まで上昇。その後148円付近に押し戻された。雇用統計など重要経済指標の発表遅延懸念が市場心理を揺さぶっている。


② 市場の反応と背景

  • 為替では、ドル/円が一時147円65銭まで円高方向に動いた後、148円台近辺に戻る展開。
  • ドル指数(ブルームバーグ・ドル指数)は1週間ぶりの水準に低下。
  • 株式市場は軟調含みながら、終値ではわずかに上昇。S&P500は6688.46(前日比 +0.41%)、ダウは46397.89(+0.18%)、ナスダックは22660.01(+0.30%)で引けた。
  • 米国債利回りは、10年債が約4.15%、30年債が約4.73%、2年債は3.61%
  • 金は上昇し、1オンス=3850.46ドル近辺をつけ、12月限先物も3873.20ドル近辺で取引。
  • 原油は、OPECプラスによる供給増観測を背景に続落。WTI 11月限は62.37ドル、ブレントは67.02ドル。

このように、政治リスク/予算リスク → 経済指標発表リスク → 為替・債券・金利の変動という繋がりが市場で意識されている流れです。

背景には、米国連邦政府のつなぎ予算交渉が難航していること、トランプ政権が閉鎖に際して職員の一斉解雇の可能性も口にしていること、さらにはインフレや景気の鈍化も警戒材料として市場が折り込もうとしている点があります。

株式市場があまり崩れていない点も注目で、これは利下げ期待を織り込んだ動きが支えとなっている可能性があります。ロイター記事でも、「利下げ期待を背景に続伸」との記述があります。


③ 出来事の深掘りと過去の類似事例の考察

今回何が起きたのか?

合衆国連邦政府の予算凍結やつなぎ予算承認の遅れを巡る政治膠着が、政府機関閉鎖(シャットダウン)という現実リスクを意識させています。もし閉鎖が実際に起これば、雇用統計や物価統計など主要な経済指標の公表が遅延または停止される見込みで、市場の判断材料が減る懸念が強まりました。これがドル売り圧力を高め、債券・金市場には安全資産志向の買いが入る構図になっています。

また、利下げ期待が根強く残る中、市場は「データ出ないなら織り込み済みの利下げ期待」が先行する可能性も織り込んで動いています。

過去にも似たようなことはあったか?

米国では政府閉鎖(shutdown)は過去何度も起きていますが、典型的には「数日~数週間」レベルでとどまり、大規模な長期経済ショックには至らないことが多いです。過去20回超の政府閉鎖局面では、S&P500など株式指数の動きは平均的には大きな変動を示さなかったとの指摘もあります。

一方で、長期化または政治的混乱が深刻化したケースでは、経済成長鈍化のマイナス効果や債券買い、安全資産回帰などが出現することもありました。債券利回りが低下(価格上昇)しやすく、安全資産需要が高まる局面が定型的に見られます。

そのとき市場や経済はどうなったか?

過去の閉鎖時には、短期的な不透明感や売買の手控えが起きたものの、完全な暴落には至らず、最終的には政策合意などのきっかけで元のレンジに戻るケースが多かったです。株式には一過性の揺れが生じ、債券や金などが相対的に堅調となる動きが目立ちました。

ただし、今回のように債券利回り自体が比較的高い局面で発生すれば、閉鎖を契機とした債券買いの余地は限定的ともなり得ます。また、経済指標の空白が生じることで金利政策の手がかりが薄くなり、その点が不透明性を引き起こすリスクとなるでしょう。

今回の出来事から何を学べるか?

  • 市場は政策リスクや指標空白リスクに敏感に反応する
  • 為替・債券・金利・株式は相互に影響しやすく、脆弱性が露出しやすい
  • 長期投資家にとっては、こうした「ノイズ」をむしろシグナルとして利用し、パニックにならないことが重要
  • 利下げ期待などマクロ・センチメント要因に過度に依存してはいけない(予測不能性を前提に持つべき)

④ 補足情報・次に備える視点

  • 発表遅延リスクへの備え:もし雇用統計やCPI発表が遅れると、市場はそれら指標の代替となる民間統計(ISM、ADP、マークイット等)に注目を強める可能性があります。
  • 金利差と為替の視点:ドル金利水準が高い中でのドル売りは、為替の反転余地を残す構図を示唆しており、円高・ドル安の動きには注意が必要。
  • 債券の魅力度とリスク:10年債4%超の利回りは魅力度を持つ一方、金利変動・インフレ・信用リスクへの耐性が試される局面でもあります。
  • 分散と忍耐の重要性:こうした政治リスクや指標空白リスクが頻出する中で、ポートフォリオの分散性(株式・債券・金など)と時間を味方につける姿勢が改めて重要になります。
  • 出口戦略を無理に考えない:短期の変動に過度に反応して売買してしまうと、むしろ損をするリスクが高まります。むしろこういう混乱期こそ、淡々と積み立てを継続する姿勢が真価を問われる場面です。

⑤ 筆者のひと言感想

政府閉鎖という政治リスクがマーケットに不安をもたらしていますが、長期積立投資家にとっては「こうしたノイズに動揺しない精神力」が問われる局面のように思います。相場は目先揺れるでしょうが、積立を止めず、分散と時間を味方につけていきたいと思う今日この頃です。


⑥ 今日の投資の格言

「忍耐は投資における最大の美徳である。」 ―― アンドレ・コステラニ
意味:結果を急がず、待つことで複利の力を最大化できる。

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お金持ちの無職になりたい夫婦
お金持ちの無職になりたい夫婦
アラフォー共働き夫婦とネコ2匹で暮らしています。FIRE目指して2023年から本格的に資産運用を始めました。まだまだ道は遠いけど、資産が増えると嬉しいなぁ。
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