新NISA

新NISA開始1年後の利用動向

mesigaumai

 新NISAが始まって1年ちょいが経過しましたが、2024年は相場が良く損益がプラスの方が多かったのではないでしょうか。2025年に入って相場は一進一退、為替も円高方向に動いているため、含み益が徐々に削られている状況となっています。そんな相場でも相も変わらずBUY & HOLDを続けている我が家ですが、今月12日に「日本証券業協会」から「新NISA開始1年後の利用動向に関する調査結果(速報版)」が公表されました。今回はこの調査結果について、私が気になった部分について触れたいと思います。

※この調査の前提条件は、「2024年に新NISAで金融商品を購入した7,610人を対象とするインターネット調査(調査時期:2025年1月)」となります。

①新NISA利用者の年収分布などについて

 まずは新NISA利用者の年収分布のグラフになります。

引用:日本証券業協会 「新 NISA 開始1年後の利用動向に関する調査結果(速報版)」 6項

 年収500万円未満で大体7割を占めており、300万円未満で4割弱を占めています。調査結果にもある通り幅広い層で新NISAが利用されていますが、年収が少ない層の利用者割合は高くなっています。これはそもそも高年収の人が少ないことも要因となっていると思いますが、年収が少ない層ほど将来に対する備えのためにお金を増やさないと、と考えているのではと思います。これは新NISAを始めた動機や目的に繋がると思いますが、それらをまとめた調査結果が以下となります。

引用:日本証券業協会 「新 NISA 開始1年後の利用動向に関する調査結果(速報版)」 23、24項

 表を見る限り、「将来・老後の生活資金」と「資産形成のため」に新NISAを始めた人の割合が圧倒的に多く、今後のために資産を増やさないとまずいと感じているのではないでしょうか。今の日本はインフレ、社会保障費増加、人口減少など良い方向に転がる要素が皆無なため、新NISAを始めた人は将来への危機感を募らせており、自分で何とかしないといけないと考えているのだと思います。

②NISA口座の開設に関して

 次にNISA口座開設に関する情報となります。

引用:日本証券業協会 「新 NISA 開始1年後の利用動向に関する調査結果(速報版)」 26項

 口座開設年は2024年開設の割合が最も高く、旧NISAに比べて新NISAは非課税上限額の拡充など条件が良くなったことも増加要因となったと思います。新NISAは幅広い年齢層から魅力あるものだと認知されたのだと思いますが、新NISAを始めたきっかけや取引で参考とした調査結果も引用したいと思います。

引用:日本証券業協会 「新 NISA 開始1年後の利用動向に関する調査結果(速報版)」 22、25項

 結果を見ると、若い層ほどSNSやインターネットを活用してネット証券で利用しており、高年齢層ほど対面型の金融機関を利用しています。対面型の金融機関での取引は、どうしても人件費が上乗せされて手数料お化けとなってしまいますので、できる限りネット証券で取引をすることをおすすめします。手数料の違いは比較すればわかりますが、数%以上の手数料が違うこともざらにありますので、証券会社はネット証券一択で考えてもらって大丈夫です。ネット証券の中でも、SBI証券か楽天証券を選んでもらえれば外れないと思います。

③新NISAにおける取引状況について

 最後に新NISAの取引状況についてとなります。

引用:日本証券業協会 「新 NISA 開始1年後の利用動向に関する調査結果(速報版)」 4、3項

 つみたて投資枠では投資信託(インデックス型)全世界株式で半数以上を占めています。一方で成長投資枠では日本国内株式が半数弱を占めており、つみたて投資枠で多かったものは10%強まで減少しています。つみたて投資枠は選別された投資信託のみが購入可能なため妥当な結果だと思いましたが、成長投資枠で半数くらいが国内株式で占められていたのは意外でした。
 この結果を頭に入れつつ、新NISAの売却状況と損益状況について見ていきます。

引用:日本証券業協会 「新 NISA 開始1年後の利用動向に関する調査結果(速報版)」 1、5項

 売却状況・損益状況をつみたて投資枠と成長投資枠で比較してみると、つみたて投資枠の方が結果が良好なデータとなっています。成長投資枠で国内株式の割合が多かったと思いますが、2024年は日本株で大きく下げたタイミングがありました。通称:植田ショックと呼ばれており、昨年の8月8日に起きました。詳細は植田ショックで調べればいくらでも出てきますので割愛しますが、この出来事はデータにいくらか影響を与えているのではと考えられます。まだ1年程度のデータ集計なためその時期の相場に引っ張られてしまうと思いますが、オルカンなどの優良なインデックスファンドは資産形成に大きな役割を果たすものだと思います。

おわりに

 2024年の新NISAでの資産形成は出来が良すぎたと思っていましたが、客観的なデータからも優良なインデックスファンドは優秀なのだと改めて実感することができました。2025年に入ってからはなんか停滞しているなぁと感じていて若干不安を抱えていましたが、今進んでいる道は間違っていないと認知できました。いずれは荒波が訪れるタイミングがあると思いますが、沈没しないように握力を高めていきたいと思う今日この頃です。

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お金持ちの無職になりたい夫婦
お金持ちの無職になりたい夫婦
アラフォー共働き夫婦とネコ2匹で暮らしています。FIRE目指して2023年から本格的に資産運用を始めました。まだまだ道は遠いけど、資産が増えると嬉しいなぁ。
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