自民党、選挙前のバラマキ給付に思うこと

2025年6月13日、自民党の石破首相は全ての国民に1人2万円の給付を表明しました。1人2万円をベースに子供には1人2万円、住民税非課税世帯にも1人2万円を加算するとのことです。
世間の大半はまたいつものばらまき給付だと思っているでしょうが、当の石破首相はばらまきではないと断言しています。ニュースを見ると給付金について石破首相は、「来るべき参院選の公約に盛り込むよう検討するように指示した」とも述べているようです。
給付金を参院選の公約にする=選挙の票目当てのばらまきと言っているものだと世間も思っているだろうし私もそう思っていますので、今回はこの給付金はばらまきなのかどうかを主観マシマシでまとめてみました。
住民税非課税世帯と給付案の関係性ついて
自民党は給付金をばらまくにあたって必ずといっていいほど「住民税非課税世帯」への給付を手厚くする傾向がありますので、住民税非課税世帯に焦点をあててまとめていこうと思います。
1.住民税非課税世帯の割合
最新の国民生活基礎調査(令和4年度)によると、
- 全世帯のうち、約24.2%(=約1,314万世帯)が非課税世帯
- 65歳以上の世帯に限定すると、その38.1%が非課税
- 年代別構成では、住民税非課税世帯全体の82%が「60代以上」
つまり、全世帯の約4分の1、特に高齢世帯に集中しています。
2.給付案と非課税世帯の関係性
今回の家計支援策では、
- すべての国民に2万円給付される中、
- 住民税非課税世帯にはさらに+2万円(合計で1人当たり4万円)という仕様です。
全体から見た非課税世帯の割合やその内訳を掛け合わせると、国全体の支出構造や恩恵の分配がどうなっているかが可視化できます。
3.数値で見る給付案の構造
- 非課税世帯:約1,314万世帯
- 全世帯数:全国約5,400万世帯(24%が非課税層に相当)
仮に1.3人/世帯と仮定すると、対象非課税世帯に分配される“上乗せ分”だけでも、
- 1.3人 × 1,314万世帯 × 2万円 = 約3,420億円にのぼります。
これは単なる補足分の試算ですが、数字規模としては無視できません。
4.この構造が「票集め」と言われる所以
- 非課税世帯は世帯数全体の約4分の1
- 内訳の多数は高齢者世帯(非課税層の82%)
- 高齢者層は投票率が高い傾向がある
→ 税負担をしていない人々に「手厚い給付」を行うことで、政策効果が高齢者の支持に直結しやすい構造という批判が出ています。
5.要点まとめ
ポイント | 内容 |
---|---|
非課税世帯率 | 全体の約24%、約1,314万世帯 |
高齢者の占める割合 | 非課税層の82%が60歳以上 |
上乗せ給付額 | 仮に約3,000億円規模の支出 |
投票率との関係 | 高齢者ほど投票率高く、政策の影響大 |
批判理由 | 「非課税+高齢層=票に直結する優遇」 |
★総合的な視点★
住民税非課税世帯に多額給付を行うことは、生活支援の視点からは合理的ですが、特に高齢者層への優遇措置が選挙前に打ち出されることで、「票集め」的という見方が強まっているという構図です。
まとめた内容は、ChatGTPに調べてもらった内容となりますが、数値データに関しては厚労省・総務省のデータにプラスして民間調査やシンクタンクの二次分析に基づくものとなっています。住民税非課税世帯の8割強が60代以上となっていますが、こちらに関しては重要な数値データとなりますので、このデータについては別のグラフも引用したいと思います。
日経より引用させていただいていますが、グラフを見るとおおよそ8割程度が60代以上で占めていますので、ChatGTPのまとめた内容とある程度整合性は取れていると思います。数値データから見ても「住民税非課税世帯への手厚い給付≒高齢者優遇(投票率が高い)=票目当てのばらまき」という構図が当てはまるのではないのでしょうか。
また、この給付の制度運用は所得基準のみで判断しているため、国内で課税履歴が無い外国人にも支給される点も問題視されています。給付の財源は税収上振れ分を想定しているとのことなので、課税していない外国人にも給付をするのは明らかなばらまきと言えるのではないのでしょうか。
おわりに
今回は先日発表されたばらまき給付についてまとめてみました。世間の流れとしては減税を訴える声の方が圧倒的に多いように思えますが、現政府は頑なに減税をしようとはしません。
つい数日前まで自民党は消費税減税に対しては財源がないと言っていましたが、給付金に対してはばらまくお金があると言う。お金がないと言いながら予算をスリム化するどころか、無駄な省庁を作って何も成果がでないままお金を垂れ流している。日本国民が頑張って収めた税金の取り扱い方について、与党の皆様は根本的に考え方がおかしいんじゃないのかなぁと思ってしまいます。
来月には参議院選挙がありますが、こんな無駄なことばかりやっている自民・公明に票は絶対入れません。ついでに178万円の壁の件と基礎年金底上げ案(厚生年金積立金を流用)の件から、立憲と維新にも絶対に票は入れません。厚生年金として貯めていたお金を他の財源に流用するなんて前例を作ってしまったら、何でもやりたい放題できてしまい歯止めが効かなくなることは目に見えています。選挙で自分の意志を示すほかありません。
今回の給付金が配られたらもちろんありがたくいただきますが、私の使い道は間違いなく投資資金に回ります。FIREしたいからというのもありますが、年金等の将来の備えは国を当てにできないので、今の私には浪費につかう選択肢はありません。政治家の皆様には選挙当選のためとかいう国民にとってはクソのほどどうでもいいことは置いといて、腹の足しになると同時に日本が少しでも上向くような政策を進めてもらいたいなぁと思う今日この頃です。